プラスティック(井上夢人)

久々、読書の話題。本は読んでいたけど、書くのが面倒でサボっていました。
図書館で借りてきて、井上夢人氏のプラスティックを読んだ。井上夢人氏は岡嶋二人という二人組作家として書いていたうちの一人で、岡嶋二人のちょっと軽く、でもトリックが面白い推理小説が好きだったので、コンビ(?)解消後のこの作品も読むことにしたのだ。
話の内容は、フロッピーに収められた54個の文書ファイル(1994年の作品なので、ワープロが主流)を順に読んでいくかたち。そのファイルは何人かの人の視点から書かれている。
話は出張中の夫の帰りを待つ主婦が遭遇最多奇妙な出来事から始まる。主婦はそれに対する恐怖感や、心配などを日記形式で入力している。
そしてその主婦、出張中だった夫の死体が順に発見される殺人事件が起こり…。
最初のほうは面白くて、ぐいぐい引き込まれる感じで半分ほど読んだ。
そのうち少し混乱してきて、一時中断して頭の中を整理した。
後半、謎解きが始まり、ある程度予想がついていたものの、結末にちょっとがっかり…。そういう話はあるんだと思うし、嫌いじゃないけど、それをトリックのように使うのはあんまりスキじゃない。
あえて言うなら、歌野晶午の「葉桜の季節に君を想うということ」を読んだときのような、そういうのあり〜?っていう感じだけど、葉桜…はそうは思いつつも、なるほどー、と感心し、読み返してしまった!
そういう感動はプラスティックにはなかったな。
推理小説、ミステリーは、謎解きがあったあと、もう一度読み返してみたくなるようなものが好きです。